薬 剤 関 連 改 革        2019.5.29

(若干のおさらい)

  我が国の医療保険では、薬剤の給付は、現物給付される医療サービスと一括して行われ今日に至っている。しかし、薬剤は市場で生産・販売され自由経済の論理で取り扱われるものとして社会保険との接点の取り方などを巡って様々な課題が指摘され、対応策がとられてきた。指摘されてきた課題のいくつかをあげておきたい。 

   保険で支払う薬剤の価格つまり薬価基準の設定を巡るいくつかの問題(新薬薬価、銘柄別搭載の是非、類似薬効、流通コストの評価など) 

   保検薬価と時々の購入価格との「薬価差」の問題 

   新薬薬価とゼネリック薬価格の扱い 

   いわゆる薬漬けとも指摘される薬剤の大量消費、多剤投与 

   「医薬分業」の狙いと「門前薬局」の出現

 

 詳細に論述するのは本旨ではない。ここで二点だけ指摘して手直し案の提案に進みたい。

 第一 現在我が国の医療保険で給付されている薬剤費の総額は○○兆円に上り、諸外国に比べても量、額とも顕著である。放置していいのだろうか。注 薬剤費に関する現状と推移

 第二 薬剤無秩序使用防止を願った「お薬手帳」は役に立っているのか。国民にも協力願えないか。 注 薬剤手帳の交付状況 

 

  薬剤給付に関する手直し提案 

A 早期手直し案 

   ジェネリック医薬品出現後の手直し 

 特許期間が過ぎて、ジェネリック医薬品が出てきた以降の原薬の薬価はジェネリック医薬品と同額とする。(新規搭載の類似薬効方式と同旨) 

   薬価調査の頻回実施 

元々損保形式の保険給付は、かかった経費の償還が上限であり、 

それを超える価格で給付されるのは予定されないものではないか。現物給付でやむを得ないなら、数年に一度の薬価調査はもちろん許容されるもにでないし、1年あるいは年数回の調査もあっていい。 

B準備期間を要する手直し案 

(1)      お薬手帳  

   お薬手帳の保険者交付 

(1) お薬手帳は被保険者証と一緒に保険者が交付 

(2) 1人1冊 

(3) 被保険者証に貼付さるICとする 

(4) 処方薬のIC記載(処方した医療機関)サイン 

(5) お薬手帳により確認給付(受付薬局)サイン 

   IC記載の薬剤は即時給付となる。 

何らかの理由でIC記載ができない薬剤については 

薬局窓口で支払い、後刻保険者から償還を受ける。 

これにより、給付責任、処方責任、交付責任、使用自覚 

がはたされ、複数の目が行き届き、記録が残されることで 

「薬漬け」が予防され、悲惨な「野放し多剤投与」をなくせないか。 

本気でかつ一気にやるなら数年でできるのではないか。 

条件はそろっていると考える。 

  (2) 医薬分業 

医薬分業の趣旨の確認とその効果の吟味 

特に、調剤薬局の乱立と調剤報酬の著増の実態究明  

  (3)薬価基準

    ・新薬収載の原価算定方式を改め、2年程度の期間自由価格(自由市場)での販売

     実績を基礎に算定する方式に変更 

     ・正式収載は一定の汎用性が確保されて後とすべき

     (市場経済を通しての価格形成)